白黒つけたい!
キミカは、占い師になろうと思った。
子供のときは、自分は魔法使いだと思っていた。
魔法は使えるけど、人間社会では使わないようにしているだけ。
キミカの魔法ひとつで翻弄される人間たちって、無力で哀れな存在だなぁと思えた。
このたび占い師になろうと決意したのは、魔法使いをカムフラージュしながら人間を救うためである。
世の悩める人々のために、希望の道しるべを指し示してあげたいのだ!

いやいや情けないことに、そういう人助けのためではなく…

マサルは「じゃあ、僕も占って〜!」と言う。
「ふうん、男では珍しいね。占い、信じるタイプなの?」
「どうかなぁわかんないけど…、面白いじゃん」
「占いって、おんな子供のお遊びじゃないのよ。
 海外では大人の方が本気出して信じてるし、
 いまだに占いで政治判断するトップがいるくらいなんだから」
「わかってるよ…」
鼻息の荒いキミカに、マサルは弱々しく応える。

本当のところ、キミカが一番知りたいのは、マサルのことだ。
近頃マサルの挙動が、なんだかヘン。
女の直感は鋭いというけれど、キミカにそんな自信はない。
実証されて始めて「当たっていた」ということが分かるのだから、実証されていない今の段階では、
単なる猜疑心と得体の知れない嫉妬心で穏やかで居られない、というだけだ。
本当のことを知って、白黒つけたい!
全部お見通しの神様に教えてもらいたいのだ。
占い師がすべてを見通せるならば、せめてその占い師に自分がなってみたい。
使えない魔法をもっているよりは、占い師となって生きるんだ!

手始めに自分のバースチャートを作ってみる。
キミカの月の星座はさそり座だった。
太陽星座がしし座だったので、さそり座なんて自分とは遠いキャラクターだと思っていたのに意外だった。
「あなたの前世にはたくさんの“破壊行動”がちりばめられていました。
 今生で覚えておいてほしいのは、摩天楼を壊す作業は3日で終わるかもしれませんが、
 再建するには優に3年の月日がかかるということ。」
こりゃすごい!

白黒つけずに、マサルともうしばらく続けてみるべきかな。


「スピリチュアル占星術」
著:ジャン・スピラー/カレン・マッコイ
訳:東川恭子

妄想女子たちのC'est la vie

:: BACK NUMBER ::
:: Storyteller ::
高倉アリス Takakura Alice




Ferretアクセス解析