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12: もったいない!
11: はだかの何が悪い?
10: 欠点もふくめて、彼女がすきです!
09: 出だしでつまずいてしまった....
08: 『おじゃま虫』ではありませんか?
07: まだヒヨッコじゃない!
06: オバマ大統領就任によせて
05: 長居は禁物!長居をすると嫌われるヨ!
04: 選挙対策のニオイがムンムンだよ!
03: 責任は彼女にある!
02: チンタラしてんじゃないよ!サッサとやれよ!
01: そんなの関係ねぇ!そんなの知ったことか!


講師:のぶぶん女史



津田塾大卒。
米国の新聞社の東京支局や某新聞社の英字新聞の記者を経て、現在は雑多な翻訳して糊口を凌ぐ日々。





The buck stops with her!

21世紀は『自己責任』という言葉で始まったように思います。
ペイオフ実施以後、
なにかというと『自己責任(your own responsibility)』という言葉が飛び交います。
しかしどんなに個人レベルに責任を転嫁(shift more responsibility to the individual)しても、
上の誰かが責任を取らなければ事態が収拾しない場合もあります。

It was her watch, and it was her team. Someone made an error of judgment.
彼女の監督下で起こった事件だし、判断ミスを犯したのは彼女のチームのメンバーだ。

So if it wasn't her then it was someone who reports to her and someone she is responsible for.
それが彼女ではないにしても、彼女が責任を負っている部下のミスということになる。

The buck stops with her.
つまり、責任は彼女にある。

The buckというのは、口語で『責任』という意味。
She’s responsible for it. (責任は彼女にある)とも言えますが、
The buck stops with her!と言うと、これ以上の責任のグルグルマワシはやめて、
彼女に責任をとってモラオウジャナイカ!
モラウシカ、ナインジャナイ?

という気持ちがこもります。
the buck(責任)は他人に回すことができるのは、世界共通。だから、Pass the buck (to 誰々)は、
「誰々に責任を転嫁する」という意味になります。
そして当然、pass-the-buck-to-subordinates(責任は部下に転嫁)タイプの上司は嫌われます。
こうしてthe buckが回って来て、責任を取るハメになった人には、同情する人も現れます。
そして:
It’s absurd that she should carry the can for the decision.
その決定のために彼女が責任を負うなんて、バカげている!という声になります。

carry/take the can(責めを負う/批難をかぶる)という表現は
英国海軍で生まれたと言われています。
でも給食当番をしたことある人には、すんなり受入れられるのでは?運んでいるthe canは水や牛乳、
そしてオカズが入った「重い」容器だからです。
そのうえ中身をこぼしたら、みんなからヤイノ・ヤイノと文句を言われるという背景が分れば、
『なにかうまくいかなかった事の責任を取らされる/他の人のかわりに責めを負わされる』という、
『理不尽だ!』だという気持ちが伝わります。
但し、carry/take the canをするのは、部下ばかりではありません。
Senior officers who were forced to ‘carry the can’ because of the misdeeds of others.
(他の隊員の罪のために、上官が責任を取らされた)ということも、ちゃんとあります。



米国第33代大統領ハリー・トルーマン(Harry S. Truman)氏は、
大統領執務室の机の上に『The Buck Stops Here!』というモットーを置いていたことで有名。意味はもちろん『責任は俺が取る!』。『他人に責任はもう回せない→最終的な判断は大統領が全責任を負って下す!それが大統領の責務だ!』と、同氏は大統領を辞める時に話しています。上司の机の上に、一つ、欲しいカモ?!